あおぞら




第五話 『GWの過ごし方』



皐月 「……な、ななななッ?!!」
達二 「どうしたんだ…?そんな世界が滅亡するような顔して……」
皐月 「見てよ!これ!これッ!!(カレンダーを必死に指す)」
達二 「GWがどうかしたのか…?」
皐月 「よく見てよッ!休みが四日しかないッ!!」
達二 「あ、………本当だ………あ〜、土曜と子供の日が重なってんだな……だから、休みが一日少ないわけだ……」
皐月 「これは陰謀だッ!!これは奴らの陰謀なんだよッ!!…………せっかくの予定がぁ〜…」
達二 「陰謀って……お前……(汗)…仕方ねーだろ?たまたま今年は運が悪かったんだよ…。それにお前、何か予定なんかあったか?」
皐月 「あったよ………一日目でレベル20まで上げて、二日目で35、三日目で41、四日目で47、五日目で50のはずだったのにッ!!!」
達二 「お前は結局それかッ!!」

皐月 「くそ〜…これは何かの陰謀に違いないッ!!」
達二 「陰謀って何だよ……?なんか陰謀って聞くと悪い感じだけど……(苦笑)」
皐月 「それはね…私を部屋にひきこもらせない陰謀だよッ!…くッ……何て卑劣な陰謀なんだ……!!陰謀なんかに負けてたまるかッ!!」
達二 「(――ごめん…皐月。俺もその陰謀には大賛成だ☆――)」

■GW■

一日目夜

皐月 「ねぇ…、ウチはこの連休どっか行かないの?」
達二 「そうだな…父さん次第だな…でも、たぶん無理だろうと思うぜ?」
皐月 「えぇ〜、ウチくらいなもんだよー。旅行行ってないの…。雪奈やまゆちゃんもこの休みどっか行くって言ってたし…」
達二 「まぁ、そう言うなって。父さんだって色々仕事で疲れてるだって。休ましてやろうぜ?旅行はまた夏休み行けばいいじゃねーか。な?」
皐月 「でも…お父さん……。『百合子ちゃ〜ん、待っててねぇ!!』……ってさっき家出て行ったよ…」
達二 「あんのぉ糞親父ッ!!」

三日目夜

■達二自室■

達二 「良し…これで宿題終わりと…今回は結構量あったんだよなぁ…。休みが少ないわりに………古典もあったし、みんな苦戦してるだろうな…」

■リビング■

皐月 「あはは(笑)」

 皐月はバラエティー番組を見ながら笑っている。

達二 「皐月…」
皐月 「ん――?」
達二 「お前…宿題終わった…?」
皐月 「宿題?………あ………忘れてた………」
達二 「反応薄ッ!!」

■皐月自室■

達二 「で…どこまでやってないんだ…?(呆)……もう、三日目だぞ?」
皐月 「ん――……全部」
達二 「お前やる気なかっただろッ?!!」

四日目朝

■五十嵐宅■

皐月 「それでは、お兄ちゃん」
啓介 「宿題写させて」
雪奈 「下さいね☆」

達二 「お前ら結局それかッ!!!」


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